学生の頃、御岳山に走って登って気持ち悪くなって以来、約15年ぶりの登山となります。
まず始めに一緒に登った友達に感謝します。アンタ達がいなければ僕はすぐに下山していたと思います。またもう一人、日本の某アウトドアブランドの店員さんにも感謝したいと思います。
彼は僕が登山靴を買う為に閉店ギリギリにお店に行ったにも関わらず、「お客様、時間は全く気にしなくていいので、ホントに合うものを探しましょう」なんて言ってくれた上に、選んでもらった靴は慣し履きを一切していないのに全く足が痛くならなかったからです。
自分の覚えとして富士登山を写真とともに振り返っておきます。
今回は石川県でのレースから帰ったのが、14日午後11時半頃でそこから準備をした為、就寝が1時過ぎの寝不足状態でありその辺りが後の頭痛や吐き気に繫がったというのはあると思います。
8月15日朝7時過ぎに名古屋を出発し12時着で富士吉田インターすぐ隣の富士北麓駐車場に車を止め、バスで40分位かけて5合目まで上がって行きました。
5合目は大混雑でしたが、体をならすため1時間位はとどまろうと決めていたので、富士大噴火カレーを食ったり、
馬とかながめつつ、午後2時に登頂を開始しました。
吉田口登山道まではこんなゆる〜い感じの道なので、これは楽勝なんじゃないかって勘違いしそうになりました。ただしこの時点で既に多少の頭痛がありました。
登山道に入ってからもそんなにキツい感じではありませんでしたが、お盆真っ盛りなので団体客も多く、道はテーマパークの順番待ちさながらの混雑具合でした。
段々と高度が上がっていき、少しずつ空気が薄くなっていくのを実感していきました。なのでゆっくりゆっくり一歩ずつ上がっていきます。
ここは7合目だったかな。雲は抜けてきました。岩場も結構厳しいし、階段の道はももを上げなければいけないので足にキますね。
8合目も近くなってくると雲が眼下に広がり、空もかなり深い色をしています。それに反比例して山肌は色がなくなってくるというか、殺風景な感じになってきます。
雲海を前にニヤける僕。人って字に見えてきませんか?もうかなり疲れていますが、
途中で虹なんか見えたりしちゃって、
なんとか8合目に到着です。僕たちの泊まる富士山ホテルは8合目なので、「あぁやっと到着だぁ」なんて喜んだのもつかの間、富士山ホテルは下の写真のようにまだ遥か上のほうにあり、愕然としました。実はこの時点でもう頭がガンガンしており、ほんとに下山したくなっていました。でも小学生の女の子も携帯酸素をすいながら頑張っていたので、いい年こいた大人が泣き言を言う訳にはいきません。
日がだいぶ暮れかかってきています。でも地上では見た事がない位の綺麗な色でした。
そして頭痛と疲労でフラフラになりながら、やっとの事で富士山ホテル到着です。午後7時位。前もって聞いてはいたのですが、この山小屋というのが僕の想像を絶するものでして、飯(カレーライス)を食ってからやる事がないので布団に潜り込みます。しかし、全然知らない人と肩が触れ合う位の狭さの上、その人の口臭とイビキで寝付くことなんか到底できません。でもそれはお互い様で僕だって朝から歯を磨いていないのですから、もしかしたら臭かったかもしれませんね、文句はいえません。とにかく天井も横もむちゃくちゃ狭いし、頭がガンガンするし、暑いしで、ホントに寝られませんでした。でも我慢するしかないんです。もう下りる事なんでできませんから。富士登山よりもこっちの方が断然キツいです。
しかし、ここまできたのですからご来光は見ないといけません。はっきり言ってもうどうでも良かったのですが、今回は頂上ではなくホテルの外からみることにしていたので従業員に4時半頃起こしてもらいました。頂上で見たい人達は2時半頃出て行きました。
そして無事、ご来光を拝むことができました。「日本の夜明けぜよ」なんて台詞が何回も頭をよぎりましたねぇ。ただ頭痛がガンガンで「下りようよ」って言葉がのど元まで出かかっていましたけど。
登山開始は朝6時頃でした。頂上でご来光を拝み終わって下りてくる人達が半端なくいましたねぇ。この本8合目からの道は砂利道で歩きにくくとっても疲れました。まだ階段じゃないだけいいかも、という感じではありましたが。
写真中央の旗がヒラヒラしている所が、目指すべき頂上です。
そして9合目到着。エラいもんです、嫌だとか疲れたとか言いながら、一歩一歩歩いて行けば近づいてくるのですから。
ついに頂上に到着です。いや〜、天気がよかったので、空が本当に良い色でした。
頂上の焼き印をしてもらい、少し休憩をして写真を何枚かとりました。下の写真は頂上で一番の繁華街を上から撮ったの図。
お鉢めぐりをする元気もなく、長居してもしょうがないという事でそそくさと下山開始。
そしてでた結論ですが、下山の方が辛いかもということ。膝と腿に負担のかかる坂道が永遠に続くんじゃないかと思い、ホントに気が遠くなってきました。
写真はここで終わりですが、結局頭痛も富士北麓駐車場に戻るまで続きましたし、やっぱり富士山はなめたらイカンですね。加えて寝不足もダメです。よく分かりました。
でも名古屋からそんなに遠くない場所で普段は体験できないことが味わえるのでとても良いと思いました。僕はもう当分富士山は登らないですけど。
追記:服装は速乾性の下着とTシャツを着ていけば、着替えは要らないと思います。雨をしのげるウインドブレーカーと中に着るフリースが一枚あればお盆は十分だと思いますが、今回はたまたまそんなに寒くなかっただけかもしれません。飲み物はポカリ1.5ℓと水500㎖を鞄にいれていった為、途中で買う事はありませんでした。ホテルの朝飯は僕は頭痛と吐き気でとても食べられず、代わりにカロリーメイトとコンビニの100円ビスケットを持っていっていたので、それらをかじって最低限のカロリーは取得できたと思います。靴はスニーカーで登る事もできますが後半かなり辛くなってくると思います。高くなくてもいいので指先のあたらないしっかりとした作りの靴を用意したほうが良いと思います。
以上、長々とすみませんでした。